ご挨拶

 遡ること 2005 年 9 月、私どもは文部科学省が公募した「平成 17 年度 魅力ある大学院教育イ ニシアチブ」事業に「ソーシャル・イノベーション研究コース」(以下、SIコース)という事業計画案をもって応募し、縁あって採択されるに至りました。その時提出した計画調書の冒頭に次 のような一文を掲げていました。

 「本学がキリスト教主義教育を実践し、博愛の精神による社会奉仕を重視し、社会貢献の拡充深化や地域に開かれた大学づくりに努めてきたことはつとに自他共に認めるところである。本事業は、そうした建学の精神を百尺竿頭さらに一歩を進めるべく、地域に貢献する研究者人材の育成、さらには「よい社会」づくりに貢献する新しいプロフェッションと してのソーシャル・イノベーターを養成することを主たる目的とするものである。」

 爾来、SIコースも 10 年の節目を過ぎ、一昨年には世界的な社会起業家でありノーベル平和賞 受賞者(2006 年)のムハマド・ユヌス博士をお招きして、創立 10 周年を祝いました。その多く が社会人であるSIコース修了生も 100 名を越え、多くの方が終了後も社会貢献活動に従事して おられます。また、SIコース自体もソーシャル・イノベーションの教育研究を主眼とする国内 唯一の大学院として広く内外に認知されるところとなっています。 このようなSIコースの発展をふまえ、このたび、SIコースの教員・院生が中心となってソーシャル・イノベーション学会(以下、SI学会)設立を発起いたしました。SI学会は、SIコースの同窓会的役割をも担いつつ、しかしそれに留まることなく、ソーシャル・イノベーションの教育、研究、実践等を多様な主体が報告し議論し合い、そこからまた社会変革への熱い志を燃やす人材が輩出してくるような、いわば梁山泊的な学術フォーラムとして運営していきたいと 念じております。 このような学会設立の趣旨にご理解ご賛同を賜り、市民セクターにおけるソーシャル・イノベ ーションの推進に共に歩めれば幸いです。

共同代表 今里 滋
  新川 達郎