お知らせ

日本ソーシャル・イノベーション学会 第 6 回(2024年度)年次大会 メインセッションのご案内

2024.04.05

メインセッション<パネルディスカッション>

本大会及びメインセッションテーマ
人と技術のソーシャル・イノベーション:〇〇社会をデザインする

AIロボットが身近になる社会が想定されるようになりました。そのような社会は、人々の暮らしに新しい発見を与え,新しい生き方に対するインパクトを及ぼし得るかもしれません。そして,我々が直面している様々な課題の解決に対して貢献するようになるのかもしれません。

しかし, AIロボットは,人々を本当に幸せにするのでしょうか, どう人間と寄り添っていくのでしょうか,ユーザーを置き去りにしないでしょうか,すべての人々が使いこなす技術なのでしょうか。そのような問題意識のもと,本大会では、これからの社会(Society5.0の先の社会)をデザインするために 人工知能の研究および実践の第一人者と共にメインセッションを開催します。

技術イノベーションを推進してきたお二人からは,社会の変化とともにいかにAIロボットの研究の歴史を重ねてきたのか,他方で、ロボットと共存し始めた暮らしへのプラスの効果とマイナスの効果をどう識別しているのかをお話いただきたいと思います。
そして,社会受容性やアルゴクラシーの議論など社会的効果の観点からの考察を深め,AIロボット研究はいかにソーシャル・イノベーションへの実現手段となりうるのか、我々はいかに使いこなせるのかを明らかにしたいと考えています。

 

◆登壇者名(予定)

尾形哲也
早稲田大学基幹理工学部表現工学科教授

1993年早稲田大学理工学部機械工学科卒業.1997年日本学術振興会特別研究員(DC2),1999年早稲田大学理工学部助手,2001年理化学研究所脳科学総合研究センター研究員,2003年京都大学大学院情報学研究科講師,2005年同准教授を経て,2012年より早稲田大学理工学術院基幹理工学部表現工学科教授.博士(工学).2009年-2015年JSTさきがけ領域研究員,また2017年より産業総合技術研究所人工知能研究センター特定フェロー。2017年より日本ディープラーニング協会理事.2020年より早稲田大学次世代ロボット研究機構AIロボット研究所所長.2021年IEEE ICRA 2021 Best Paper Award In Cognitive Science,2023年文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)などを受賞。

 

青木俊介
ユカイ工学株式会社 代表

東京大学在学中にチームラボを設立、CTOに就任。その後、ピクシブのCTOを務めたのち、ロボティクスベンチャー「ユカイ工学」を設立。「ロボティクスで、世界をユカイに。」というビジョンのもと、家庭向けロボット製品を数多く手がける。2015-2021年グッドデザイン賞審査委員。2021年より東京藝術大学非常勤講師、武蔵野美術大学教授(特任)。家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO」、共感するファミリーロボット「BOCCO emo」、しっぽのついたクッション型セラピーロボット「Qoobo」、小さなしっぽクッション「Petit Qoobo」エデュケーションシリーズkurikit「ユカイな生きものロボットキット」、やみつき体感ロボット「甘噛みハムハム」、呼吸するクッション「fufuly」などを発表。

 

岡村麻子
科学技術・学術政策研究所(NISTEP)科学技術予測・政策基盤調査研究センター 動向分析・予測研究グループ 主任研究官

これまで、大学、ファンディング・エージェンシー、国際機関等において、科学技術イノベーション(STI)政策研究・実務に従事。現在は、フォーサイト(未来洞察)や科学と社会の指標開発等に取組む。第12回科学技術予測調査ではビジョニング「個々人の多様な価値観に基づく「ありたい」未来像の共創」を担当。欧州を中心とした責任ある研究・イノベーション(Responsible Research and Innovation)、より良い社会のための研究、研究成果の多様化等に関心を持つ。研究・イノベーション学会事務局担当理事、科学技術振興機構研究開発戦略センター(CRDS)特任フェロー。

相良美織
株式会社バオバブ代表取締役社長

2010年、バオバブを設立。国内外のAI開発に取り組む大企業や研究機関から学習データ作成を受託し、働き方に制約のある人々へアノテーション業務の育成と作業委託を行うことで、新たな雇用機会を生み出す事業を展開。現在は子育て中の主婦 / 主夫、家族介護者、アノテーションの仕事にマッチした適性をもつ発達障がいの方々等、世界中で約1,200名を超えるアノテーターと共に世界最高品質のAI学習データを提供している。2022年からは避難民を対象にITやアノテーションスキルの向上とチームリーダーを育成するプログラムも開始。同年、『スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版03』に共著論文を寄稿。2023年、経済産業省より 「J-Startup Impact」に選出。

 

◆進行

島岡未来子
早稲田大学リサーチイノベーションセンター 教授、アントレプレナーシップセクション副所長